補助金・助成金

IT導入補助金2025で IT導入支援事業者になる手順

 IT導入支援事業者とは

IT 導入支援事業者とは、IT 導入補助金制度において、中小企業・小規模事業者等に対し て IT ツールの導入を支援する事業者のことです。つまり、IT ベンダーや IT コンサルタン ト企業などが、自社の IT ツール(ソフトウェアやサービス)を補助金対象として登録し、 申請企業の補助金活用をサポートする立場を指します。

 IT導入支援事業者になるメリット

IT 導入支援事業者として登録するメリットには、以下のようなものがあります:

IT ツールの成約率向上

補助金対象の IT ツールとなるため、顧客の実質負担額が減り、成約が促進されます。例えば、200万円のソフトウェアが補助率に応じて 100万円程度の負担で導入できるようになります。

販売代理店との連携による販路拡大

ベンダー登録済みの販売代理店が自社ツールを積極的に営業するため、販路の拡大と売上アップが期待できます。

IT導入支援事業者登録の種類と要件

IT 導入支援事業者の登録形態には、以下の2種類があります:

 法人(単独)登録

一つの法人が単独で登録申請を行う形態で、以下の主要な要件を満たす必要があります:

  1. 日本国内で適切に法人登記され、法人番号が公表されていること
  2. 安定した事業基盤を有していること
  3. IT ツールの提供・販売実績があること
  4. 経済産業省や中小機構からの行政処分を受けていないこと
  5. 反社会的勢力に該当せず、そのような関係を持たないこと
  6. IT ツールの導入効果を最大限に引き出すための技術・メンテナンス体制を有していること
  7. その他、計21項目の要件を満たすこと IT導入補助金2025

 コンソーシアム登録

幹事社1社と構成員(1名以上)が共同で登録申請を行う形態です。幹事社は以下の要件 を満たす必要があります:

  1. 法人登録の要件のうち、IT ツールの提供・販売実績を除く要件を満たすこと
  2. コンソーシアム全体の業務監督の窓口となること
  3. 少なくとも1名以上の構成員が、本事業の要件を満たす IT ツールの提供・販売実績を有していること
  4. 構成員全員が各々の登録要件を満たし、内部情報管理に関する協定を締結していること

構成員は、法人または個人事業主として以下の要件を満たす必要があります

  • 日本国内で事業を営んでいること
  • 安定した事業基盤を有していること
  • 行政処分を受けていないこと
  • 反社会的勢力と関係がないこと
  • IT ツールの運用・メンテナンス体制を確立していること

IT導入支援事業者の申請手順

 スケジュール(2025年度)

新規登録申請開始: 2025年3月31日から開始予定 。

申請フロー

  1. 仮登録
     IT導入補助金ホームページより仮登録を行います。
    - 仮登録用 URL: https://console.it-shien.smrj.go.jp/IT-02/3
    - 仮登録完了後、事務局からメールでアカウント情報が送られます。
  2. 本登録
     送付された情報をもとに「IT 事業者ポータル」にログイン。
    - 以下の情報を入力します
    - 登録に伴う要件確認(事業者として満たすべき条件のチェック)
    - 基本情報(法人番号、所在地、設立年月日等)、企業実績、財務状 況
    - 自社製品・サービス情報
    - ハードウェア製品の販売有無(インボイス対応類型の場合)
    - サポート体制 - 情報セキュリティ対応状況
    - 宣誓事項
  3. IT ツール情報の登録
    - 自社で取り扱う IT ツールの代表的な製品情報を登録(先行登録申請)
    - ツール名、機能、価格設定、ライセンス情報等を詳細に入力
  4. 添付書類の提出
    1.法人(単独)登録の場合
    - 履歴事項全部証明書写し(発行から3ヵ月以内のもの)
    - 税務署発行の法人税の直近の納税証明書(その1またはその2)
    - 販売実績一覧(事務局 HPで公開の様式使用)
    2. コンソーシアム(幹事社)の場合
    - 上記法人の添付書類
    - コンソーシアム協定書
    3. コンソーシアム(構成員)が個人事業主の場合
    - 有効期限内の運転免許証または住民票の写し
    - 税務署発行の所得税直近の納税証明書
    - 確定申告書の控え
    - 販売実績一覧
  5. 審査プロセス
    - 事務局及び外部審査委員会による審査(1~2週間程度)
    - 不備があれば通知を受け、修正・再提出
    - 不備がなければ登録完了

申請における注意点・重要ポイント

  1. 事前準備の重要性
    - 早めに必要書類の準備を行うことが推奨されます - 特に販売実績一覧の作成や納税証明書の取得などには時間がかかります。
  2. 申請に適していない事業者の特徴
    - IT ツールの販売または導入実績がない事業者 - 法人として正式に登記されていない、または決算を迎えていない事業者 - EC サイトを通じた販売のみを行っている事業者
  3. 審査のポイント
    - 申請情報の正確性・完全性 - 企業の実績と財務状況 - 過去の IT ツール提供実績 - 法人登記や反社会的勢力との関係がないことなどの基本要件

 IT導入支援事業者登録後のIT ツール登録手続き

登録が承認された後、以下の手順で IT ツールの登録を行います。

1,IT 事業者ポータルへのログイン
- 承認されたアカウントでログイン

2,IT ツール登録申請
- 各IT ツールごとに以下の情報を登録
- 基本情報(ツール名、型番、対象カテゴリー)
- 販売形態(買取かサブスクリプション)
- 標準販売価格と最小販売価格
- ライセンス情報(数、価格)
- ツールの機能や業務プロセスの詳細

3,添付書類の提出

- 機能説明資料
- 価格説明資料
- カタログ、製品仕様書など

4,登録審査と修正対応
- 事務局の審査を経て登録完了
- 不備があれば修正依頼に対応

 IT ツール登録の重要ポイント

  1. 正確な情報提供
    - ツールの機能、プロセス、仕様を明確に記載
    - 分かりやすい機能説明資料を添付
  2. 適切なカテゴリー選択
    - 規定されたカテゴリー(ソフトウェア、オプション、役務、ハードウェア 等)に沿って申請
    - 複数のツールや異なるカテゴリーを混在させない
  3. 価格設定の正確性
    - 標準価格と最小価格を正確に記入
    - 販売形態やライセンス情報を正確に申告

登録後の責任と運用

IT 導入支援事業者として登録された後は、以下の責任が発生します:

  1. 中小企業・小規模事業者へのサポート提供
    - IT ツール導入に関するコンサルティング
    - 補助金申請のサポート
    - 導入後のフォローアップ
  2. 事務局との連携
    - 定期的な報告や情報提供
    - 制度変更への対応
    - 必要に応じた情報更新
  3. IT ツールの適正提
    - 補助金制度のルールに則った価格設定と提案
    - 正確な情報提供と適切な導入支援
    - 必要に応じたツール情報の更新★一見すると小難しそうですが、以外と簡単です。IT導入支援事業者の申請にはgbizidプライムは必要ありませんが、様々なオンライン申請には必ず必要ですので、まだの場合は必ずとっておいて下さい。https://gbiz-id.go.jp/top/

【参考資料】

  • IT導入補助金2025 ポータルサイト
  • IT導入支援事業者登録要領
  • IT導入支援事業者登録の手引き
  • IT ツール登録の手引き

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