中小企業119とは、事業者が抱える様々な経営課題に対して、支援機関が専門家を派遣して課題解決をサポートする事業です。
1事業者が5回まで支援を受けられます。費用は初回が無料で2回、3回となるにつれて、負担が発生します。交通費は国が負担するので払わなくて大丈夫です。
必要であれば、北海道であろうが、沖縄であろうが最適な専門家を選定して派遣してもらうことが可能です。
支援機関とは、各地の金融機関、商工会議所、よろず支援拠点、税理士等で支援機関としてみとめられた事業者が該当します。
金融機関が一番身近な存在だと思われますので広島市の場合では、
広島銀行
もみじ銀行
広島信用金庫
広島市信用組合
等が該当します。 自社担当者に「中小企業119」の支援を受けたいと言えば本店の担当者に話をつないでくれます。
あるいは、商工会や商工会議所の会員であれば、経営指導員に話をすれば仲介してくれます。
どんなお困りごとでも、解決の糸口が見つかりますので活用して下さい。
以下は、中小企業庁が公表している令和4年度の支援事例です。 https://chusho119.go.jp/public/pdf/r4case_studies.pdf
様々なお困りごとの支援が受けられます。
中小企業119の令和4年度の支援事例
健康への思いは“防ぐ”から“楽しく維持する”に進化!
健康を中心に据えた事業コンセプトを持つ事業者は、これまでの代表者の経験と知識を活かし、「高齢者用転倒骨折予防下着」の販売に取り組んできました。板橋区の「板橋製品技術大賞」を受賞するなど、信頼できる製品開発を行ってきました。このような実績を持ち、新たに京都で展開するスタジオ事業に取り組むことになりました。この事業では、運営面でのソフトウェアの充実や他の事業者との差別化など、明確な方向性を求める必要がありました。
移住ってこんなに幸せ! 青森への思いをこの一冊に!
「喜びも悲しみもみんなで分け合おう」という企業理念を持つ同事業者は、デザイン事務所と飲食店を経営しています。経理を担当する代表者の奥様は、代表者とともに兵庫県から青森県に移住して約20年が経ちます。彼女は自称「日記家」であり、これまでノートに日記を書き溜めてきました。移住後の20年を節目に、その日記を書籍化する計画を立てています。同事業者は、書籍のデザインやイラストレーションなどの専門家も揃っていますが、出版や企画・構成・流通に関するノウハウが不足しているため、この機関に支援を求めて訪問しました。
こどもカフェ 子ども食堂の運営を具体化!超実践マニュアル
子ども食堂は全国に2,000か所以上存在し、子どもが1人でも無料または低額で食事を提供している場所です。子ども食堂は、食事提供だけでなく、孤食の解消や食育、地域交流の場など、さまざまな役割を果たしています。2018年から、この事業者も大阪市淀川区東三国で同様の目的で子ども食堂を運営することになりました。月に1回の開催で、参加者は順調に増え、現在は100人以上の参加者が集まるようになりました。運営メンバー(従業員1人とボランティアスタッフ7人)も定着しつつありますが、参加者がさらに増えると、一人でも運営メンバーが欠けると対応に困る可能性がありました。そのため、参加者が増えても対応できるように、新しいメンバーの確保と教育計画を立て、新人でも運営に対応できる体制を整えたいと相談が機関に寄せられました。
宿泊予約システムとプランの再構築 看板猫に癒される宿
同事業者は、コロナ禍の3年間を厳しい環境で過ごしてきました。業務の中には、宿泊の予約システムなどがデジタル化されておらず非効率なものもあります。また、推しのテーマである「猫」グッズについては検討は進めてきましたが、実際の製作には至っていませんでした。さらに、冬の繁忙期に向けて人手不足や猫好きへの宿泊プランのPR、猫グッズの製作による販売促進などの課題が山積みです。
そのため、同事業者は当機関に支援を求めて訪問しました。過去にも支援を受けた経験はありますが、新型コロナの初期には回復の見通しがつかなかった時期であり、現在の「withコロナ」の状況下での最新の支援が重要だと考えられました。同事業者は、人手不足に直面する繁忙期に備え、猫好きへのPRを強化し、猫グッズの製作による販売促進を進めるための支援を希望しています。
140年近い伝統を誇る老舗企業もSNSで大変革
創業から約140年が経過した同事業者は、現在大手スーパーマーケットが主な販売先です。しかし、コロナ禍による「巣ごもり需要」にも対応するため、個人需要の獲得を目指し、EC事業部を立ち上げました。同時に、FacebookやInstagramなどのSNSへの投稿も開始しましたが、反応やフォロワー数の伸びが芳しくなく、ビジネスへの良い影響は得られていません。
そのため、同事業者はDtoC(個人向け販売)の比率を増やすために、SNSの効果的な活用方法や各種データの分析手法などの支援を求めて当機関を訪れました。
お店が見つからない謎のパン屋さんがあった!認知度アップへ強力支援
事業者は、都内で10年間のパン作りの修業を経て、栃木県の足利市に移住しました。市内のスーパーマーケットや都内のベーカリーで3年間働いた後、「地域の食材を活用し地産地消を意識したパン作りを行い、地域の人々に貢献したい」という思いから、2022年5月14日に店舗を開業しました。店舗は住宅兼店舗であり、メインの通りから少し離れた住宅街の路地裏に位置しています。オープン時には、場所がわからず迷ってしまったという苦情もありました。
事業者は、これまでに販売促進のアクションをほとんど行っておらず、また店舗へのアクセスを明確に誘導するための看板設置などのアドバイスを求めて、当機関を訪れました。
熊本豪雨で被災、そして今、コロナ禍に戦いを挑む
同事業者は、2020年7月の熊本豪雨により被災しましたが、なりわい再建支援補助金を活用し、「愛犬と泊まれる旅籠」として温泉街での運営スタイルを一新して再出発することを決断しました。この決断に至るまで、同旅館の廃業も検討しましたが、現在の代表者の祖父からの長年の夢である「温泉旅籠」の実現への意欲が強くありました。
なりわい再建支援補助金の利用に際しては、具体的な経営計画が金融機関から求められました。そのため、旅行関連の販路支援や売上計画の策定、返済計画やリピーターの獲得方法の取りまとめなどの支援を受けるために、当機関を訪れました。同事業者は、これらの領域での支援を求めています。
知的財産権(商標)を取得して販路拡大へ
同事業者は岐阜県で四季折々の生花(仏花、フラワーギフトなど)および加工花(プリザーブドフラワー、ドライフラワー)の店舗および卸売りを行っています。今後の売上拡大を目指すため、自社ブランド商品であるフラワーリースなどの直販を事業再構築の中核として計画しています。その一環として、季節に応じたフラワーアレンジメントキットの販売を計画しています。新商品の製造方法は特許出願済みですが、商標の取得も検討しており、その相談を当機関に持ちかけました。
伝統産業の「墨作り」文化を守る
同事業者は、1870年に創業し、150年以上の歴史を持つ奈良の伝統産業である「墨作り」を守っています。彼らは約20年にわたり工房内で生の墨に触れ、自分で墨を握って作る「にぎり墨体験」や、オンライン上で奈良の伝統産業である墨作りを楽しく学ぶ「墨作り体験」などを通じて、墨の素晴らしさを伝える取り組みを行っています。
さらに、書道以外の用途にも墨を広げるため、「おはじき墨」、「香り墨」、「菓子木型墨」、「記念墨」などの固形墨作りをインテリアや贈答品として取り組んでいます。しかし、伝統産業のため販路が限られているという課題に直面しています。
「墨」の販路を拡大するために、現在できることを最大限に活用したいと考え、当機関に相談しています。
船から届ける、海のごちそう
同事業者は福井県嶺北エリアの坂井市三国町で、春から秋は甘えび、冬はカニを取り扱い、「船から届ける、海のごちそう」というキャッチフレーズで海の幸を全国に提供しています。これまでは冷蔵および冷凍での販売を主に行ってきましたが、将来の事業展開として、2024年に北陸新幹線が福井まで延伸されることを見据えて、地元の特産品に注目し、常温で販売できる商品の開発に取り組むことを決定しました。
同事業者は、常温商品の販売戦略や商品開発に関する助言を受けたいと考えており、また、コロナ収束後のインバウンド観光の活性化に向けて、早期に外国人観光客を意識した商品開発に関する知見も得たいという背景から、当機関に相談をしました。
「コトPOP」で柑橘類商品の販路拡大
同事業者は、オーナーの「小さな幸せを大切にしたい」という思いのもと、愛媛県八幡浜市の柑橘類を使用したマーマレードやジュースなどの加工食品、アロマ、コスメなどの企画・開発・製造・販売を行っています。彼らの製品は味と品質において定評がありますが、販売実績の面では思うように進んでおらず、販路をさらに広げる必要があります。そのため、明確なターゲットを設定し、ブランドを消費者や顧客によって「認知される」強固なものにしたいとの思いから、当機関に相談をしました。
老舗納豆メーカー、粘りの商品企画支援
同事業者は、96年もの間続く老舗の納豆メーカーであり、新潟県内のほとんどのスーパーマーケットで同社の商品が販売されており、新潟県民にとっては食卓の必需品となっています。最近は原料の高騰に直面していますが、消費者の間で根強い安価な納豆のイメージを崩すことができず、売上減少の懸念から値上げに踏み切ることは避けています。
今回、同事業者は薄利多売のスタイルから脱却し、付加価値のある商品の開発を通じて販路を拡大したいと考えており、そのために当機関の支援を求めました。
見た目も中身も「ハート」で攻める 集客大作戦!
同事業者は、鳥羽駅から徒歩2分の好立地にある商業ビル「鳥羽1番街」を所有しています。同事業者の代表は、お父様が商業ビルを運営していた際にテナントとして入社し、この「鳥羽1番街」との関係が始まりました。同事業者は集客を増やすために、これまでに「鳥羽湾展望室」などのパブリックスペースを増やし、情報発信のために「鳥羽一番旅コンシェルジェ」を設置するなどの施策を行ってきました。しかし、コロナ禍の影響を大きく受けて集客が減少し、テナントの退去による収入減少などの悪循環に陥っています。このような状況で安定的な売り上げを確保するため、同事業者は当機関の支援を求めて来訪しました。
ミッション・ビジョンを明確にして事業の再構築
同事業者は大正2年に個人創業し、建築材の製材販売から包装資材全般の取り扱い、梱包作業、保管、輸送といった一貫した物流関連事業や木造住宅の新築やリフォーム工事の建築請負業に事業展開してきました。これらの事業間の関係を築く中で、社会への発信力を高める必要性を感じています。同事業者は統一された理念や社会における存在意義、企業の価値を高めるためのブランディングを再認識し、顧客視点でのメッセージを最適化することによって、好意的な認知と新しい事業や商品開発を行いたいと考えています。そのため、当機関に相談をしました。
自然は侮れない! 建設会社の観光農園開業を支援
同事業者は、公共事業の工事を中心に70年以上にわたって建設業を営んでいます。同社は「未来に残る仕事」「地元に貢献」「従業員が働きやすい環境作り」「環境に配慮した工事」という4つのミッションを掲げ、明確な意思を持って経営に取り組んでいます。今回、同事業者は事業再構築補助金を利用して整備を進め、観光農園をオープンする予定です。この取り組みにおいて、販路拡大や顧客開拓、事業計画の見直しを図るために当機関の支援を求めて来訪されました。
事業者の想いを形にする「魅せ方支援」
同事業者は鹿児島県で魚市場を営んでいます。コロナ禍の影響で魚の相場が下落し、売上も減少してきています。そのため、新たな売上拡大の手段として、自社ブランドを構築し新たな販路開拓を模索しています。魚をセリすることが主な業務であり、商品開発やブランディングに関する知識や経験が限られていますが、試作を繰り返し新しい商品を完成させました。新商品をテスト販売するためにクラウドファンディングに挑戦することになりましたが、戦略や手段についてはまったくわからない状況で悩んでいます。そのため、当機関に相談をすることにしました。
酒米、水、そして人も地元にこだわる
同事業者は、寛政2年(1790年)に創業し、富士川町で230年以上にわたり日本酒を醸造しています。主力商品である大吟醸「春鶯囀」は、酒類鑑評会で複数回受賞するなど高い評価を受けています。同社は地元産の酒米や水を使用するなど、こだわりの醸造方法を実践しています。しかし、感染症の影響により酒類の販売にも大きな影響が出ています。近年、海外での日本酒の需要が高まっているため、同事業者は海外への販売に力を入れたいと考えています。また、衛生管理については基本的な記録に留まっており、見直しが必要だと判断し、当機関に相談をしました。
自然と共に暮らしを営む場所。宿と絵と栗のこと
同事業者は大阪府・能勢町の自然豊かな里山エリアで、自ら手掛けた古民家のリノベーションを行い、1日に2組限定の宿を経営しています。コロナ禍において外国人客を集客するために積極的な宣伝と集客を目指していますが、うまくいかない状況に直面しています。また、低価格帯の集客も新たに目指したいと考えており、それに合わせた知識習得や情報収集を行いたいとの希望があります。さらに、全国旅行支援の開始により商品開発に課題を抱えており、販売戦略などの課題解決にも取り組みたいとのことで、当機関に相談をされました。
経営革新を呼び込む 「呼び込み君」製造販売事業者の支援
同事業者は、1968年に設立された堅実な企業で、発想力、技術力、製造力を兼ね備えています。2000年に販売を開始した販促商品「呼び込み君」は、各メディアで広く取り上げられ、累計販売台数が4万台を超える大ヒット商品となりました。社会や経済環境が急速に変化している中で、同事業者は今後の50年間を見据えた経営戦略を策定し、成長を維持し、将来のターゲットとすべき業界を選定し、次世代の自社商品の開発や次世代の経営体制を確立する必要があります。この道筋をつけるために、専門家の助けを借りたいとして、当機関に相談に訪れました。
「はなまる」もらえる事業者への変身!
同事業者は、主に戸建ての塗装業を営んでおり、職人を外注ではなく従業員として雇用しています。同業界の課題である品質と納期においては、絶対的な強みを持っています。受注方法も、建設会社や不動産会社などの下請けではなく、直接お客様からの受注を主としています。競合他社は大手工務店や不動産会社であり、最近では大手電機会社や家具メーカーなども参入しており、ネームバリューの点で劣っているため、安定的な受注が課題となっています。同事業者は小規模ながらショールームを開設するなど、身近で相談しやすい会社づくりを目指し、地域に密着した塗装業者として変革を遂げたいと考えており、そのために当機関に相談をされました。