中国IT大手アリババグループのクラウド事業「アリババクラウド（阿里雲）」は12月1日、大規模言語モデル（LLM）「通義千問（Tongyi Qianwen）」をバージョン2.1にアップデートし、同時に「Qwen-72B」「Qwen-1.8B」「Qwen-Audio」という新たなモデル3つを発表しました。
720億パラメーターの巨人「Qwen-72B」
Qwen-72Bは、720億のパラメーターと3兆トークンもの高品質データでトレーニングされた、オープンソースLLMとしては最高性能のモデルです。主要な10のベンチマークテストでオープンソースLLMとしては最高スコアを叩きだし、一部の指標ではクローズドソースのGPT-3.5やGPT-4を上回りました。
用途は無限大！
- 中・大規模企業の商用アプリケーション開発
- 大学や研究機関のAI研究
- その他、複雑な演算を必要とする作業
華東理工大学X-D Labの事例
通義千問をベースに、メンタルヘルス、ヘルスケア、教育・受験向けの対話型AIを開発し、20万人以上のユーザーに利用されています。
軽量版「Qwen-1.8B」も登場！
わずか3ギガのGPUメモリで動作するため、スマートフォンやパソコンなどでも利用できます。テキスト生成や翻訳などの軽いタスクに最適です。
音声入力対応「Qwen-Audio」
人の声や自然音、動物の鳴き声、音楽などあらゆる音声を感知し、理解できます。音声から推論したり、ストーリーの続きを作成したりできます。
通義千問は見るだけでなく聞くことも可能に
今年8月公開の画像理解能力を持つ「Qwen-VL」も、多くの面で機能の向上が見られました。
進化し続ける通義千問
アリババクラウドは、今後も通義千問の開発を続け、より多くのユーザーに利用してもらうために、さまざまな取り組みを行っていく予定です。
結論
中国企業もアリババの他、テンセント等も生成AIを開発しているので、OPEN AI,Google等との競争から目が離せません。
アリババクラウドとは
アリババクラウドは、アリババグループのクラウドコンピューティング部門であり、世界中の企業や個人にクラウドサービスを提供しています。アリババクラウドは、インフラストラクチャーアズアサービス（IaaS）、プラットフォームアズアサービス（PaaS）、ソフトウェアアズアサービス（SaaS）など、さまざまなクラウドサービスを提供しており、ビジネスの成長とデジタル変革を支援しています。