Claudeで提案資料やバナーを作ってもらったものの、「チャットの中に流れていって、あとで探せない」「少し直したいだけなのに、また最初から頼み直している」という経験はないでしょうか。
私も以前は、Claudeに作ってもらった資料をPowerPointに移して手直しするのが当たり前でした。ところが「アーティファクト」という機能を使うと、作った資料がそのまま保存され、文字を直接書き換えたり、リンク1つで共有したりできます。
ただ、いざ使おうとすると「何を、どう頼めばいいのか」で手が止まります。最初から細かい指示書を書くのは、正直なところ無理があります。
今回は、アーティファクトでできることと、細かい指示書なしでも狙いどおりの資料を作るための「頼み方」と「直し方」を、実際に使っている作り方集としてまとめました。
この記事でわかること
- Claudeのアーティファクトとは何か、チャットの返事と何が違うのか
- Docs・Slides・Designなど5つの型と、プランごとの違い
- Skill(作業手順書)とアーティファクトの使い分け
- おまかせから始める頼み方の4ステップ
- バナー・提案スライド・月次レポートなど用途別の頼み方テンプレート
- Google・Meta・LINE広告のバナーサイズ早見表
先に結論
- アーティファクトは「作った資料を保存・直接編集・共有できる形で残す」機能で、無料プランでも使える
- 頼み方は「まずおまかせ → 感想を言う → 細部は自分で直す」で十分。最初から細かい指示書はいらない
- 毎回同じ形式で作りたいものは、作り方をSkillとして保存しておくと再現性が上がる


目次
1. アーティファクトは、作った資料を「使える形」で残す機能
アーティファクトは、Claudeが作った文書やスライド、デザインを、チャットとは別のページとして保存する機能です。会話の横に開き、あとから開き直したり、修正したり、人に共有したりできます。
チャットの返事との一番の違いは、文字や表をPowerPointのように直接クリックして書き換えられることです。チャット内の図やデザインは「見せるための一枚もの」なので、直すにはClaudeに作り直してもらうしかなく、直してほしくない部分まで変わってしまうことがあります。
チャットとアーティファクトの違い
| 項目 | チャットの返事 | アーティファクト |
|---|---|---|
| 保存 | 会話の中に流れていく | サイドバーの「Artifacts」タブに一覧で保存 |
| 修正 | Claudeに頼み直すだけ | Claudeに頼む・自分で直接直す、の両方が可能 |
| 共有 | 文章をコピーして送る | リンク1つで共有。修正しても同じリンクのまま最新版 |
| 書き出し | — | Word・PDF・PowerPointなどに書き出し可能 |
アーティファクトは無料プランを含む全プランで使えます。ただし、設定の「機能(Capabilities)」で「コード実行とファイル作成」がオンになっていないと使えないため、作れないときはまずここを確認してください。

2. 5つの型を選ぶだけで、文書・スライド・バナーまで作れる
アーティファクトには、用途ごとに専用の編集画面を持つ「型(テンプレート)」が用意されています。私のアカウント(2026年10月時点)では、次の5つが使えました。
| 型 | 作れるもの | 書き出し形式 |
|---|---|---|
| Docs | 報告書・提案書・マニュアル・議事録 | Word・PDF・Markdown・Googleドキュメント |
| Slides | プレゼン資料・セミナー資料 | PowerPoint・PDF・Googleスライド |
| Design | バナー・LP案・チラシ・SNS画像 | 画像・PDF・PowerPoint・HTMLなど |
| Dashboard | KPIの推移・定期レポートのグラフ | — |
| Design System | 色・フォントなどのブランドルール集 | — |
このどれにも当てはまらない予算シミュレーターや診断ツールなども、HTMLのページとして作れます。
プランによって使える型と機能が変わる
Docs・Slides・Designは無料プランから使え、DashboardはPro以上、動画を作るMotionは法人向けプランのみです。
| 機能 | Free | Pro・Max | Team・Enterprise |
|---|---|---|---|
| チャットでアーティファクト作成 | ○ | ○ | ○ |
| Docs・Slides・Designの型 | ○ | ○ | ○ |
| Dashboardの型(ベータ) | — | ○ | ○ |
| Motionの型(ベータ・MP4書き出し) | — | — | ○ |
| 接続したアプリとの連携 | — | ○ | ○ |
| アーティファクト内へのデータ保存 | — | ○ | ○ |
ProとMaxのアーティファクト機能は同じで、違いは主に利用できる量です。

3. Skillは「作り方」、アーティファクトは「出来上がり」
よく混同されるのがSkillですが、Skillは「Claudeへの作業手順書」、アーティファクトは「Claudeが作った成果物」で、役割がまったく違います。
| 項目 | Skill | アーティファクト |
|---|---|---|
| 何か | 手順・ルール・ひな形をまとめたもの | 作られた文書・スライド・デザインなど |
| 誰が使う | Claude(作業前に読んで従う) | 人(見る・直す・共有する) |
| 役割 | 毎回の作り方と品質をそろえる | 作ったものを保存・修正・共有する |
| 例 | 「ワードプレス形式で記事を書く手順」 | 書き上がった記事、提案スライド |
この2つは組み合わせて使います。たとえば「月次レポートの構成ルール」をSkillにしておけば、毎月データを渡すだけで同じ形式のレポートがアーティファクトとして出てくるようになります。
気に入ったデザインを「ひな形」にしたいときも同じです。見た目(色・角丸・ボックスの種類)だけでなく、構成の順番や「各項目に出典を付ける」といった書き方のルールまで言葉にしてSkillに保存すると、次からは「いつもの形式で、テーマは○○」と頼むだけで済みます。

4. 頼み方は「おまかせ→感想→直接修正→保存」の4ステップで十分
最初から細かい指示書を作る必要はなく、まずおまかせで叩き台を出させるのが一番の近道です。完成形のイメージは、実物を見てからのほうがはっきりします。
| ステップ | やること | 例 |
|---|---|---|
| 1. おまかせで作らせる | 「何に使うか」「誰向けか」だけ伝える | 「Designで、AI導入支援のバナーを広告用の主要サイズで」 |
| 2. 感想を言う | ざっくりした感想でOK | 「もっと明るく」「文字が多い」 |
| 3. 細部は自分で直す | 文字の差し替えは頼むより早い | キャッチコピーをクリックして書き換え |
| 4. 方針を保存する | 気に入った指示をひな形やSkillにする | 「この方針を覚えておいて」 |
このやり方の良いところは、ダメ出しを重ねるうちに、それがそのまま次回の指示書になることです。
伝えると効果が大きい項目の順番
2回目以降や条件が決まっているときは、次の順で伝えると狙いどおりのものが出やすくなります。特に「目的」と「ターゲット」は、言葉選びや雰囲気を大きく左右します。
- 目的(何のために使うか)
- ターゲット(誰に向けるか)
- 必ず入れる文言・数字
- サイズ・分量
- デザインの好み(なければおまかせでOK)

5. 用途別の頼み方テンプレート6選
頼み方の冒頭で「Docsで」「Slidesで」「Designで」と型を指定すると、編集できるアーティファクトとして作られます。以下は、私が普段の業務で使っているテンプレートです。[ ]の部分を書き換えて使ってください。
5-1. Web広告バナー(Design)
Designで、[サービス名]のバナーを作ってください。
目的:[例:無料相談の申し込みを増やす]
ターゲット:[例:50〜60代の経営者]
サイズ:1200×628、1080×1080、300×250、728×90 を並べて
キャッチ案は2パターン作って比較できるようにしてください。複数サイズがキャンバスに並ぶので、見比べながら直せます。ロゴや写真は添付が必要で、Claudeは写真やイラストそのものは描けません。
5-2. 提案スライド(Slides)
Slidesで、[クライアント名]向けの[提案内容]の提案資料を作ってください。
相手:[例:社長と事務担当の2名、ITは苦手]
枚数:10枚程度
構成:現状の課題 → 提案内容 → 費用 → スケジュール → 期待できる効果
添付した[ヒアリングメモ]をもとにしてください。費用などの数字は「[ ]」の仮置きで作らせ、最後に自分で埋めると安全です。クライアントへの納品はPowerPointに書き出して渡せます。
5-3. 月次広告レポート(Docs・Dashboard)
添付の[Google広告のCSV]をもとに、[クライアント名]の[○月]の月次レポートを作ってください。
先月のレポートと同じ構成で、新しい月の版として作ってください。
含める内容:表示回数・クリック・コンバージョン・CPA、前月比、良かった点、改善策ポイントは「上書き」ではなく「新しい月の版として」と頼むことです。上書きすると前月版が残らず、比較ができなくなります。
5-4. セミナー・説明会資料(Slides)
Slidesで、[テーマ]のセミナー資料を作ってください。
対象:[例:商工会議所の会員企業、生成AI初心者]
時間:[例:60分]
最後にまとめと連絡先のスライドを入れてください。
各スライドに話す内容(スピーカーノート)も付けてください。ブラウザからそのまま発表モードに切り替えられるので、会場でPowerPointを開く必要もありません。
5-5. ブログのアイキャッチ(Design)
Designで、ブログ記事「[タイトル]」のアイキャッチ画像を1200×628で作ってください。
記事の要点:[3行程度]
文字は少なめで、スマホでも読める大きさにしてください。画像生成AIと違い、文字はデータのまま入るので、日本語が崩れず、あとから修正もできます。
5-6. ちょっとしたツール(HTMLページ)
[例:Google広告の予算シミュレーター]を作ってください。
入力:月額予算、想定クリック単価、想定コンバージョン率
出力:想定クリック数、想定コンバージョン数、想定CPA
クライアントにリンクで見せられるようにしてください。打ち合わせの場で数字を入れ替えながら説明できるので、提案の説得力が上がります。

6. 修正は「感想を言うだけ」で伝わる
修正の指示は、専門用語を使わず「どう感じたか」を伝えるだけで十分です。よく使う言い方をまとめておきます。
雰囲気・デザインを直したいとき
| 言いたいこと | 言い方の例 |
|---|---|
| 堅すぎる | 「もう少し親しみやすく」 |
| 安っぽい | 「もっと信頼感のある落ち着いた雰囲気に」 |
| 地味 | 「アクセント色を強めて、メリハリをつけて」 |
| ごちゃごちゃしている | 「文字を半分に減らして、余白を増やして」 |
| 読みにくい | 「スマホで見ても読める文字の大きさに」 |
| 比較したい | 「別案を2つ並べて」「白背景版も横に並べて」 |
文章・構成を直したいとき
| 言いたいこと | 言い方の例 |
|---|---|
| 長い | 「各項目を1行に縮めて」 |
| 専門的すぎる | 「ITが苦手な人にも分かる言葉に」 |
| 根拠がほしい | 「数字や事例を入れて。出典も付けて」 |
| 誇張が心配 | 「事実だけで、言い過ぎない表現に」 |
| 順番を変えたい | 「費用のスライドを最後に移して」 |
| サイズ展開したい | 「同じデザインで縦長(1080×1920)も作って」 |

7. 増えすぎ・上書きを防ぐ管理のコツ
作ったアーティファクトはすべてサイドバーの「Artifacts」タブに集まるので、チャットを探し回る必要はありません。ただ、使い込むと数が増えるので、次のような頼み方と整理を意識しておくと安心です。
| 場面 | 頼み方・操作 |
|---|---|
| 直したい | 「さっきの○○を直して」→ 新しく作らず同じものが更新される |
| 別のチャットから直したい | アーティファクトのリンクを貼って依頼する |
| 毎月・毎年の資料 | 「新しい版として作って」→ 前の版を残す |
| アーティファクトが不要 | 「チャットで答えて」と添える |
| よく使う | サイドバーにピン留め |
| もう使わない | 削除する |
削除には注意点があります。削除すると共有していたリンクも開けなくなるため、クライアントに渡したものは削除前に確認してください。
なお、2026年9月16日より前にチャットで作られたものは「レガシーアーティファクト」と呼ばれ、今も開いたり共有したりはできますが、新しい形式とは扱いが少し異なります。以前のチャットでHTMLや記事を直すたびに途中版が残っていることも多いので、一度見直してみるとよいでしょう。

8. 広告バナーのサイズは媒体ごとに決まっている
Designでバナーを作るときは、媒体の推奨サイズを数字で指定すると、入稿でつまずきません。主要な広告媒体のサイズをまとめました(2026年10月17日時点)。
Google 広告:レスポンシブ ディスプレイ広告
| 種類 | 比率 | 推奨サイズ | 最小サイズ |
|---|---|---|---|
| 横長画像 | 1.91:1 | 1,200×628 | 600×314 |
| スクエア画像 | 1:1 | 1,200×1,200 | 300×300 |
| 横長ロゴ | 4:1 | 1,200×300 | 512×128 |
| スクエアロゴ | 1:1 | 1,200×1,200 | 128×128 |
ファイルサイズの上限は5,120KBです。
Google 広告:アップロード型ディスプレイ広告
| 分類 | サイズ |
|---|---|
| 正方形・長方形 | 200×200、240×400、250×250、250×360、300×250、336×280、580×400 |
| 縦長 | 120×600、160×600、300×600、300×1,050 |
| 横長 | 468×60、728×90、930×180、970×90、970×250、980×120 |
| モバイル | 300×50、320×50、320×100 |
形式はGIF・JPG・PNGで、ファイルサイズの上限は150KBと小さいため、書き出し後に容量を確認してください。
Meta広告(Facebook・Instagram)
| 配置 | 比率 | サイズ |
|---|---|---|
| フィード | 1:1 | 1,080×1,080 |
| フィード | 4:5 | 1,080×1,350 |
| ストーリーズ・リール | 9:16 | 1,080×1,920 |
| リンク付き画像 | 1.91:1 | 1,200×628 |
LINE広告(静止画)
| サイズ | 備考 |
|---|---|
| 1,200×628 | 通常の画像 |
| 1,080×1,080 | 通常の画像。カルーセルはこのサイズのみ |
| 600×400 | 通常の画像 |
形式はJPG・PNGで、ファイルサイズの上限は10MBです。

9. よくある質問
Q. 無料プランでも使えますか?
はい、使えます。Docs・Slides・Designの型も無料プランで利用できます。Dashboardの型や、アプリ連携・データ保存はPro以上のプランが必要です。
Q. PowerPointで作るのと何が違いますか?
一番の違いは、Claudeに頼んで直してもらうことと、自分で直接直すことの両方ができる点です。さらに、リンク1つで共有でき、修正しても同じリンクのまま最新版になります。細かい位置調整や凝ったアニメーションはPowerPointのほうが自由度が高いので、納品時だけPowerPointに書き出す使い分けがおすすめです。
Q. 画像生成AIで作るバナーとは何が違いますか?
画像生成AIのバナーは文字まで含めて「絵」なので、あとから文字だけを直せず、日本語が崩れることもあります。Claudeのデザインは文字がデータのまま入るため、日本語が正確で、いつでも修正でき、拡大してもぼやけません。一方で、写真やイラストそのものは描けないため、素材は手持ちのものを渡す必要があります。
Q. 勝手にたくさん作られて管理できなくなりませんか?
質問への回答や説明はチャットの返事で済ませるのが基本で、何でもアーティファクトになるわけではありません。気になる場合は「チャットで答えて」と添えれば、余計なものは増えません。作ったものはArtifactsタブに一覧で集まるので、ピン留めと削除で整理できます。
Q. 作ったものはほかの人にも見られますか?
作成時はすべて非公開で、自分だけが見られます。人に見せたいときは、画面の共有メニューから共有設定をします。
10. まとめ
まとめ
- アーティファクトは、Claudeが作った資料を保存・直接編集・共有できる形で残す機能
- Docs・Slides・Designの型は無料プランから使え、Word・PowerPoint・PDFにも書き出せる
- Skillは「作り方」、アーティファクトは「出来上がり」。くり返し作るものは両方を組み合わせる
- 頼み方は「おまかせ→感想→直接修正→保存」の4ステップで十分
- 毎月・毎年の資料は「新しい版として」作り、前の版を残す
アーティファクトは、使い始めると「資料を作る」より「資料を育てる」感覚に近くなります。最初の1回はおまかせで構いません。出てきたものに感想を言い、気に入った頼み方を少しずつ自分の作り方集に書き足していけば、それがそのまま自社専用の指示書になります。
生成AIを業務にどう取り入れるか迷っている方は、導入の進め方からご相談いただけます。

参考リンク
- Claude ヘルプセンター:What are artifacts and how do I use them?
- Google 広告ヘルプ:レスポンシブ ディスプレイ広告を作成する
- Google 広告ヘルプ:アップロード型ディスプレイ広告の仕様
- sienca:Meta広告のクリエイティブサイズ
- LINEヤフー for Business:LINE広告 入稿規定
※アーティファクトの型・プランごとの機能・書き出し形式は、Claude ヘルプセンターの記載(2026年10月17日確認)にもとづきます。使える型はアカウントやプランによって異なる場合があり、記事中の5つの型は私のアカウントで確認できたものです。
※広告サイズは2026年10月17日時点で各媒体のヘルプ・入稿規定を確認した情報です。Meta広告のサイズのみ、Meta公式ではなく広告代理店の解説記事(2026年6月更新)をもとにしているため、入稿前にMeta公式の広告ガイドで最新情報を確認してください。
※「1200×628と1080×1080で多くの配信面をカバーできる」は、上記の各媒体の推奨サイズを比較した私の見解であり、全配信面を網羅するものではありません。
