セキュリティー

偽サイト・なりすましサイトを見つけたら|報告先と当日やるべき5つのこと

自分の会社名やドメインに似せたURLのサイトが、Googleの検索結果で上位に出ている。クリックしてみると、Chromeが「もしかして:〇〇」という警告を出して先へ進めない。ブロックされているなら安心してよいのか、それとも何か手を打つべきなのか、迷う方は多いと思います。

私のサイト murakami.pro でも、2026年10月に「murakami.pro.siteindices.com」というサイトが再び検索上位に現れました。以前にも同じURLが出て、Googleに報告してから約2ヶ月で消えたことがあります。今回は改めて中身まで確かめたうえで、Googleへの報告を進めました。

murakami.proのフィッシングサイト
調べてみると、似せたURLのサイトには「警告が出て中身に届かないもの」と「中身が表示され、入力欄まであるもの」の2種類があり、取るべき対策も急ぐ度合いもまったく違いました。今回は、実際のGoogleへの報告画面での選び方も含めて、両方の対策をまとめます。

この記事でわかること

  • 似せたURLのサイトを見つけたとき、最初に確かめるべきこと
  • Chromeの「もしかして」警告が出ても検索結果に残る理由
  • 警告ありで上位表示されるサイトへの4つの対策と優先順位
  • Googleのスパム報告・著作権申請フォームの具体的な選び方
  • 中身に届くフィッシングサイトを見つけたときの5ステップ
  • 報告先の窓口一覧(Google・フィッシング対策協議会・警察)

先に結論

  • まず「中身に届くか」を確かめる。警告で止まるなら検索対策、中身が出るならフィッシングとして緊急対応
  • 警告ありで上位に残るサイトは、運営者への削除依頼とGoogleのスパム報告を優先する。著作権の申請は本文や画像を実際にコピーされたときだけ
  • 中身に届くフィッシングサイトは、証拠を残したうえで、Google・フィッシング対策協議会への報告と利用者への告知を当日中に行う
似せたURLを見つけたら、慌てて報告フォームを開く前に、まず中身がどうなっているかを見てください。そこで対策が分かれます。

なりすましサイト対策
フィッシングサイトの警告


1. 似せたURLのサイトは、中身に届くかどうかで対策が分かれる

最初に確かめるべきなのは、そのサイトの中身が実際に表示されるかどうかです。Chromeの警告で止まるサイトと、正規サイトそっくりの画面に入力欄まであるサイトでは、利用者が受ける被害の大きさがまったく違います。

警告で止まるなら、多くの利用者はそこで引き返すので、課題は「検索結果に残っていること」に絞られます。一方、中身が表示されて問い合わせフォームや決済画面がある場合は、入力した情報がそのまま盗まれるおそれがあります。こちらは検索順位どころではなく、被害を止めることが最優先です。

確認するときは、偽サイトの入力欄に本物の情報を入れて試すことは絶対にしないでください。画面を見て、スクリーンショットを撮るところまでにとどめます。

似せたURLのサイトは、Chromeの警告で中身に届かない場合は検索結果から消す対策、中身が表示され入力欄がある場合は被害を止める緊急対応に分かれることを示した図
似せたURLのサイトを見つけたときの判断の分かれ目(私による整理・イメージ)
警告画面で止まるなら「時間をかけて消す」、中身が出るなら「今日中に止める」。この違いを最初に押さえておけば、迷わずに済みます。

2. 今回のサイトは、名前を借りた自動生成の査定ページだった

murakami.pro.siteindices.com の正体は、サイトの価値を自動で査定する「SiteIndices」というサービスのページでした。Chromeでは警告が出て中身に届きませんでしたが、ページのデータを直接取得して確認したところ、記事本文や画像のコピーはありませんでした。

中身は、murakami.pro のサイト名とメタディスクリプションの1文を流用し、推定のサイト価値・1日の訪問者数・広告収入、DNSレコード、サーバー情報などを機械的に並べたものです。推定値の根拠は示されておらず、同じ形式のページが多数のサイトについて量産されていました。問い合わせフォームや電話番号のような、個人情報を集める仕組みも見当たりませんでした。

Chromeの警告は、検索結果とは別の仕組みで出ている

Chromeの「もしかして」警告は、ブラウザの中で正規サイトとURLを見比べて出しているもので、Google検索の順位とは連動していません。Chromiumの技術文書によると、Chromeは閲覧したURLを人気サイトや過去に訪れたサイトのURLと比べ、似ていれば警告を出します。他のドメイン名をそのまま自分のホスト名に埋め込んだもの(例:google.com.example.com)も、警告の対象になる典型例として挙げられています。

この判定はChromeの中だけで行われ、Googleのサーバーとは通信しないとされています。また、警告が出たからといってそのサイトが悪質だと決まったわけではない、とも明記されています。つまり「Chromeが止めてくれている」ことと「検索結果から外される」ことは別の話なので、検索結果に残り続けることがあります。

補足:警告画面が出ない環境もある

この警告はChrome独自の機能です。他のブラウザや、ページのデータを直接読み込むツールでは、警告なしで中身が表示されます。利用者のブラウザによっては、検索結果から偽サイトに入ってしまう可能性は残ります。

Chromeが止めてくれていても、検索結果からは消えていません。消すためには、こちらから動く必要があります。


3. 警告が出ていても上位に残るなら、削除依頼とスパム報告を出す

警告は出ているのに検索上位に残るサイトには、①運営者への削除依頼と②Googleへのスパム報告を優先して出します。③セーフブラウジングへの報告は補助、④著作権の削除申請は本文や画像を実際にコピーされた場合に限って使います。

警告が出ているのに検索上位に残るサイトへの対策として、運営者への削除依頼とGoogleへのスパム報告を優先し、セーフブラウジング報告は補助、著作権の削除申請は本文コピー時のみという優先度を示した図
警告ありで上位表示されるサイトへの4つの対策と優先度(私による整理・イメージ)
対策窓口向いているケース
①運営者へ削除依頼相手サイトの削除依頼窓口(メール等)査定サイト・まとめサイトなど、運営者が実在するとき
②Googleにスパム報告検索の質に関するユーザーレポート自動生成・量産ページが検索に出ているとき
③セーフブラウジングに報告Google Safe Browsing の報告フォーム警告がまだ出ていない、または個人情報を盗む仕組みがあるとき
④著作権の削除申請Googleの法的削除リクエスト記事本文や画像が実際にコピーされているとき

①運営者へ削除依頼:相手サイトの窓口に英文で送る

運営者がはっきりしているサイトなら、削除依頼の窓口に直接頼むのが最も確実です。SiteIndicesの場合、プライバシーポリシーの末尾に、掲載削除の依頼は info@siteindices.com へ連絡するよう記載されていました。海外のサービスなので、短い英文で十分です。

削除依頼メールの例

Subject: Content removal request: (自社ドメイン)

Hello,
I am the owner of the website (自社ドメイン).
Please remove the following page about my site from your service:
(相手のURL)
This page uses my site name and description without permission, and its subdomain is confusingly similar to my own domain. Google Chrome already shows a warning that it may be a lookalike site.
Thank you.
(氏名)
(自社サイトのURL)

②Googleにスパム報告:「ページの品質が低い」を選ぶ

Googleへの報告は、検索の質に関するユーザーレポートから「ページの品質が低い」を選んで出します。他サイトの情報を自動で集めて量産したページは、この選択肢の説明にある「クリックを促すために一括作成されたページ」に最も近いからです。

  1. 報告フォーム(https://search.google.com/search-console/report-spam)を開き、Googleアカウントでログインする
  2. 報告するURLを入力し、問題点は「ページの品質が低い」を選ぶ
  3. 「問題を示す正確なクエリ」に、実際に偽ページが上位に出た検索語句(社名・屋号・ドメイン名など)を入れる
  4. 「共有したいその他の情報」(300文字以内)に、自動生成であること・正規ドメインに似せていること・Chromeでも警告が出ることを書く

フォームには、Googleが手動で対策した場合に報告内容が相手サイトの所有者へ伝わることがある、という注意書きがあります。説明欄に自分の氏名や電話番号などの個人情報は書かないでください。

このフォームでは、同じ違反をしているページを最大5ページまでまとめて報告できます。ただし、報告がそのまま削除につながるとは限らず、Googleは主に検出システムの改善に役立てるとしています。

③セーフブラウジングへの報告は補助と考える

セーフブラウジングは、個人情報を盗むフィッシングや不正なソフトウェアを配るサイトを報告する窓口です。今回のようにChromeがすでに警告を出していて、入力欄などの仕組みもないサイトでは、追加の効果は小さいと考えてよいでしょう。出す場合は、コメント欄に正規サイトのURLを添えておくと伝わりやすくなります。

④著作権の削除申請は、本文や画像のコピーがあるときだけ使う

著作権の削除申請は効果が大きい一方で、実際に文章や画像がコピーされていないと使えません。申請では内容が正確であることを表明する必要があるため、名前と説明文を1文借りただけのページに「サイトを丸ごとコピーされた」と申請するのは避けるべきです。私も今回、中身を確かめた結果、この申請は見送りました。

本文のコピーが確認できた場合は、Googleの「法的な理由でコンテンツを報告する」ページから進みます。実際の画面では、次のように選びました。

  1. 報告の理由:「コンテンツを報告する法律上の理由」
  2. 理由の種類:「知的財産権」
  3. 侵害されているコンテンツの種類:記事全体なら「その他」(写真やイラストだけなら「画像・動画」)
  4. 対象著作物の説明:自分が書いたサイト名・記事名と、どの部分が無断で掲載されているかを具体的に書く

なお、相手から異議申し立てがあった場合、10日以内に訴訟などの証拠を出さないと、削除されたページが復元されることがあります。

名前を借りただけのページなら、相手への削除依頼とGoogleへのスパム報告の2本立てで十分です。著作権の申請は、本当にコピーされたときの切り札に取っておきましょう。

4. 中身に届くフィッシングサイトは、その日のうちに5つの手順で対応する

中身が表示され、問い合わせフォームや決済画面まで偽装されているサイトは、フィッシングとして当日中に対応します。検索順位の対策は後回しにして、まず利用者の被害を止めることに集中してください。

中身が表示されるフィッシングサイトを見つけたときは、証拠を残す、Googleセーフブラウジングに報告、フィッシング対策協議会に報告、利用者と取引先に知らせる、被害が出たら警察に相談、の5ステップで対応することを示した図
中身に届くフィッシングサイトを見つけたときの5ステップ(私による整理・イメージ)

ステップ1:URL・日時・画面を記録して証拠を残す

報告や相談のすべてで使うので、最初に証拠を残します。URL(アドレスバーの文字列をそのままコピー)、確認した日時、画面全体のスクリーンショット、検索結果に出ていた場合はその検索語句と検索結果の画面を保存します。フィッシングサイトは短期間で消えたり、URLを変えたりすることがあるため、後回しにしないでください。

ステップ2:Googleセーフブラウジングに報告する

セーフブラウジングに登録されると、Chromeなどのブラウザでそのサイトに警告が出るようになります。報告フォーム(https://safebrowsing.google.com/safebrowsing/report_phish/?hl=ja)にURLを入力し、コメント欄に「正規サイト(自社URL)を装い、問い合わせ情報や決済情報を入力させようとしている」と、個人情報が狙われている点をはっきり書きます。

ステップ3:フィッシング対策協議会に報告する

国内では、フィッシング対策協議会の報告窓口に知らせると、サイト閉鎖に向けた調整につながります。この窓口はJPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)が受け付けており、報告されたURLをもとに、サーバーを管理する事業者などへ閉鎖の調整を行っています。報告方法は協議会のサイト(https://www.antiphishing.jp/registration.html)で案内されています。

あわせて、偽サイトが置かれているサーバーの事業者やドメインの登録事業者が分かれば、それぞれの不正利用(Abuse)窓口に通報するのも有効です。偽サイトの運営者本人に直接連絡するのは避けてください。証拠を消されたり、別の攻撃のきっかけになったりするおそれがあります。

ステップ4:利用者・取引先に正規のURLを知らせる

報告と同じ日に、自社サイト・SNS・メールなどで「偽サイトが出ている」ことと正規のURLを知らせます。偽サイトが閉鎖されるまでには時間がかかるため、その間に利用者が入力してしまうのを防ぐためです。告知文には、偽サイトのURLを文字で示し(リンクにはしない)、正規のURL、もし入力してしまった場合の連絡先を入れます。

ステップ5:被害が出たら警察のサイバー事案窓口に相談する

利用者が情報を入力した、お金を払ってしまったなど実際の被害が出た場合は、警察に相談します。警察庁のサイトには、都道府県警察へのサイバー事案の通報・相談・情報提供をオンラインで受け付ける統一窓口があります。電話で相談したい場合は警察相談専用電話「#9110」が使えます。被害届を出すときは、最寄りの警察署へ連絡します。

フィッシングサイトを見つけたときの主な報告先

  • Googleセーフブラウジング:https://safebrowsing.google.com/safebrowsing/report_phish/?hl=ja
  • フィッシング対策協議会:https://www.antiphishing.jp/registration.html
  • 警察庁 サイバー事案に関する相談窓口:https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/soudan.html(電話は #9110)
  • Google検索のスパム報告(検索結果に出ている場合):https://search.google.com/search-console/report-spam
フィッシングサイトは、報告と告知を同じ日に出すのがポイントです。閉鎖を待つ間も、利用者が引っかからないようにしておきましょう。


5. 自社サイトでは、正規のURLを利用者に覚えてもらう

偽サイトそのものを防ぐことはできなくても、利用者が正規サイトを見分けやすくしておくことはできます。普段から正規のURLが目に触れていれば、似せたURLに出会ったときに「何か違う」と気づいてもらいやすくなります。

  • 名刺・パンフレット・SNSのプロフィール・Googleビジネスプロフィールで、サイトのURLを同じ表記にそろえる
  • 過去に偽サイトが出た場合は、注意喚起のページを作り、偽サイトのURLと正規のURLを並べて示しておく
  • 問い合わせフォームの近くに「当社のURLは〇〇のみです」と一言添える
  • 社名やドメイン名で定期的に検索し、見慣れないURLが上位に出ていないか確認する
偽サイトは相手の都合で現れます。こちらにできるのは、本物のURLをお客さまに覚えてもらうことです。

6. 報告したら記録を残し、消えるまで定期的に確認する

報告から検索結果に反映されるまでには時間がかかるため、出した日と窓口を記録し、定期的に確認します。私の場合、前回は同じURLをGoogleに報告してから、検索結果から消えるまで約2ヶ月かかりました。どの報告がどれだけ効いたかは外から分からないので、効果を断定はできませんが、目安にはなると思います。

  • 記録する項目:報告日、窓口名、報告したURL、受付番号や確認メールの有無、スクリーンショット
  • 確認の頻度:週に1回程度、社名・屋号・ドメイン名で検索する
  • 再発したとき:前回の記録をもとに、同じ窓口へ改めて報告する(著作権の申請は、申請ごとに正式な通知が必要です)
報告は出して終わりではありません。記録を残しておけば、再発したときに同じ手順をすぐ繰り返せます。

よくある質問

Chromeで警告が出ているなら、何もしなくてよいですか?

利用者の多くは警告で止まりますが、検索結果には残り続けます。Chrome以外のブラウザでは警告が出ないこともあるため、運営者への削除依頼とGoogleへのスパム報告は出しておくことをおすすめします。

著作権の申請とスパム報告は、両方出してもよいですか?

本文や画像が実際にコピーされているなら、両方出して問題ありません。名前や説明文を少し借りただけのページであれば、著作権の申請は通る見込みが低く、内容が事実と合わなくなるおそれもあるため、スパム報告と削除依頼に絞るのが安全です。

スパム報告の「その他の情報」には何を書けばよいですか?

自動生成・量産されたページであること、正規ドメインに似せたURLであること、正規サイトのURL、Chromeでも警告が出ていることを、300文字以内で事実だけ書きます。報告内容は相手に伝わる場合があるため、自分の氏名や連絡先は入れません。

フィッシングサイトの中身を確かめるとき、気をつけることは?

入力欄には何も入れず、ファイルのダウンロードもしないでください。画面を見てスクリーンショットを撮るところまでにします。不安な場合は、無理に開かずURLだけを報告しても受け付けてもらえます。

報告してからどのくらいで消えますか?

決まった期間はありません。私の前回の例では約2ヶ月でした。フィッシングサイトの場合は、フィッシング対策協議会の閉鎖調整によって、もっと早く停止されることもあります。


まとめ

まとめ

  • 似せたURLのサイトを見つけたら、まず中身に届くかを確かめる
  • Chromeの警告は検索結果とは別の仕組みなので、警告が出ても上位に残ることがある
  • 警告ありで上位に残るサイトは、運営者への削除依頼とGoogleのスパム報告を優先する
  • 著作権の申請は、本文や画像を実際にコピーされたときだけ使う
  • 中身に届くフィッシングサイトは、証拠保全・報告・利用者への告知を当日中に行う

似せたURLのサイトは、ある日突然現れます。慌てずに中身を確かめ、その性質に合った窓口へ報告すれば、検索結果からも利用者の目からも遠ざけることができます。自社のサイトで同じようなことが起きて対応に迷ったときは?
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当サイトのURLを装った偽サイトが確認されています。Googleには対応してもらいました。まだBing検索には残っているので今すこしお気をつけ下さい。 広島の中小企業向け AI導入支援 AIを、社員ま ...

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見つけたら「中身を確かめる」「合った窓口に報告する」「記録を残す」。この3つを覚えておけば十分です。

参考リンク

※ 各フォームの画面表記・選択肢は、2026年10月29日時点で私が確認したものです。Googleや各団体の仕様変更により、表記や手順が変わることがあります。
※ SiteIndicesのページに表示されていたサイト価値・訪問者数・広告収入は、同サービスによる推定値で、根拠は公開されていません。2026年1月5日時点のデータとして表示されていました。
※ 「報告から約2ヶ月で消えた」は私のサイトでの1件の経験で、一般的な所要期間を示すものではありません。

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